福島市市域における高等教育のグランドデザインについて議論しました
2025年9月29日(月)に福島市産官学連携プラットフォーム令和7年度第2回連携推進会議が開催されました。
この審議事項の一つとして,福島市市域における高等教育のグランドデザインについて議論が行われ,主に次の論点について次のような議論がありました。
■ 大学等進学率(特に域内進学率)や若者の都心回遊,域内定着率の向上策
本プラットフォームで実施する共同IRとして,福島市内の高校すべてに対して志願動向アンケート調査を実施しました。
そのデータに基づき,次のとおり意見交換が行われました。
- ダイレクトにバイアスのないデータを集めることが難しかった高校生のリアルな声を得られた点が評価できる。このデータは各会員機関としても計画立案に役立つ。
- 毎年の調査実施が必要である一方,調査を毎年行うことの負担感から回答率低下の懸念があるため,適切な調査インターバルを検討する必要がある。
- 今年度は10月18日・19日の「LIVE AZUMA 2025」会場内でも調査を実施する予定なので,ここでの調査の結果についても検討を急ぎたい。
- 高校生や大学生と行ったパネルディスカッションの場で,「駅前のワクワク感がない」「福島は安定志向で動きが遅い」との声が出ており,それがアンケート結果と一致しているため精度が高いことが認められる。学生からの意見を受け止めるだけではなく,産官学と学生が対話を重ね,課題解決型プロジェクトを教育プログラムとして展開する必要があるのではないか。
- 社会科学系進学希望者は市内に多いが,地元大学への進学にはつながっていない。大学側の魅力発信・広報に課題を感じる。また,高校生の志向と大学の提供する学びの間にミスマッチがある可能性も排除できない。
- 地域定着のためには福島駅前の活性化など,商業・都市政策とも連動した施策が不可欠である。
以上のとおりの意見交換,議論をしました。
ここで出た議論に関係する取組は今後も継続していく必要があるものであることから,何かさらに検討が深まった場合や具体的な好事例との接続など,動きがあれば事務局や連携推進会議を通じて各機関に対し提起することの確認もありました。